靴下の片方
家の夫は「靴下が片方ない」と良く言う。
家事はほとんどやったことがない。
洗濯物も出せば洗って畳んだものが
箪笥にしまってあるのが当たり前のことになっている。
最近、天気が悪くて洗濯物もそのまま乾燥機に入れて干すことが多い。
乾燥機を買ってくれたのは本当に有り難いことだし、重宝しているのだけど、
ガス乾燥機で後付けだから、洗濯機の上に設置してある。
私は身長が165センチあるので、どうにか届くかなって高さ。
背伸びして中のものを取りだしている。
その時によくパラパラと乾燥したものが横に落ちるとこがある。
落とさないように気を付けてはいるけれど、脇に入ってしまったり、
近くの籠に落ちてしまったり、
乾燥機の中に残っていて気が付かなかったり、色々だ。
中がすべて見える高さではない。
でも、その日に気が付かなくても、数日のうちには見つけて元に戻している。
何度も同じことを言っているのに、
「俺の靴下がない」
「俺のTシャツがない」
Tシャツは夫と息子のものが、たまに間違えてしまってあったりする。
自分でしまってくれればいいだけのことなのだが。
「俺の・・・」
また今日も同じことを言いだした。
今日、それを履かなくても他にあるだろう。
今日履かなくちゃならないの?といつも思う。
家族5人分の洗濯物を洗って干して畳んで箪笥にしまう。
この頃、本当に面倒くさくて仕方がない。
子供が成人して、自立して、
そろそろ自分も仕事を増やして、
夫と気晴らしに出かける時間も出来るなと思っていたけど、
娘の卒業と同時くらいに母の怪我、介護・・・。
仕事もできなくなった。
家の家族は誰一人として、家事の大変さを分かる人はいない。
やらせなかった私にも非があるけれど、
やらないのが当たり前の夫がいたら、子供はそれが普通になる。
夫自身もきっとそうなんだ。
完璧な家事分担にも、すべて賛成ではないけれど、
介護はお互い様で、後々には家事はできる方がいいに決まってる。
せめて料理くらいは自分でできないと、困ると思う。
夫の実家も高齢の親が揃っている。
夫は次男で、離婚した長男が一緒に住んでいる。
今は元気で過ごしているけれど、万が一介護になったら?
女と言うだけで、お世話を丸投げされるのはごめんだ。
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